はじめに
魔法のコンパス 道なき道の歩き方(西野亮廣)
漫才師、絵本作家、イベンター、校長、村長、上場企業の顧問・・・
と幅広い活躍のキングコング西野亮廣さんの著書です。
私は普段あまりテレビを見ないタイプで、お笑いには全く無頓着。
なので、恥ずかしながら西野さんのことも
「名前は聞いたことあるお笑い芸人さん」
くらいの認識でしかいませんでした。
この本を手に取ったのは、知人がFacebookでおすすめしていたからです。
世間からはみ出す人のためのビジネスヒント
この本では、西野さんが芸人としてデビューしてから
今までに行ってきた数々の活動を紹介しながら、
- 新しい仕事の広げ方
- 本当のお金の話
- 常識の覆し方
- エンタメの仕掛け方
といった内容が語られます。
さらっと「芸人」と書きましたが、
西野さんのいう「芸人」とは「存在そのもののが『質問』となっている人」。
「あの人のやっていることは正解なのか?」
と言われてしまうような生き方をしている人のこと。
「あの人の生き方ってロックだよね」
と言う時の「ロック」という表現に近いといいます。
そんな定義を聞くと納得で、
西野さんのこれまでの活動は本当に多岐に渡っています。
圧倒的な行動力と行動量、スピード力と推進力。
どれをとっても、この人はすごすぎる・・・とクラクラしてきます。
「一般的なルール」からハミだしたり、会社を辞めて独立しようと思っている、少数派に向けての本と言われていますが、
今現在は枠の中に収まっている人にとっても間違いなく響く本です。
サラリーマン以外の生き方をしたい人は、背中を押して貰えると思います。
お金は信用の一部を数値化したもの
この本では「お金の本質」についても言及しています。
西野さんは、友人の「ホームレス小谷」さんの活動事例を挙げながら、
お金は信用の一部を数値化したもの、とおっしゃっています。
この考え方は、先日読んだ、お金の学校
の創設者・泉正人さんの著書「お金原論」に通ずるものがあり、とても納得感がありました。
泉正人さんも「お金は信用そのもの」という軸から、
お金の正体やお金との付き合い方について論じられていました。
ちなみに、私は普段から勉強の場として
にお世話になっていて、投資家としての考え方などを身に着けました。
町づくりはディズニーランドづくり
西野さんは、この本を書かれている当時
「おとぎ町」という「町づくり」をしています。
町の目的は、言葉で抜き出すと
「世界観と財布を一つにして、お客さんとお金を循環させる」ことであり、
その結果トークライブなどの無料化が可能になるという話です。
経緯は本書を読んでいただければと思うのですが、
これについて「分かりやすくいえばディズニーランド」だという部分には、
なるほど納得の一言でした。
他のたとえだと、ショッピングのイオンモールとか。
エンタテインメント、飲食、宿泊、グッズの購買などが全て1つになったディズニーは、確かに一つの街のようなものですからね・・・。
仕事になるまで遊びなさい!
最後に、この本の中で最も響いたのは、終盤の章でのフレーズです。
「今後、親が子どもに言うのは『遊んでばかりいちゃいけません』じゃなくて『仕事になるまで遊びなさい!』だね」
という部分。
テクノロジーの進化で現代の仕事はどんどん機械化されていくから、
ロボットなどの機械に奪われない、人間にしか出来ない仕事になりうるのは、
「とても仕事とは呼べない好きなこと」を仕事としてマネタイズしていった結果だけ。
みんなが好きなことで幸せに働ける
みんなが好きなことで幸せに働ける世界は、
行動次第でもう実現できる。
実現できる土壌は整ってる。
背中を押してもらえる素晴らしい一冊でした。
「魔法のコンパス」は空前の大ヒットとなった書籍ですが、
西野亮廣さんの新しいビジネス書「革命のファンファーレ」も負けず劣らずおすすめです!