はじめに
USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?(森岡毅)
文庫本も発売されている大ヒット本
「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」
を読了しました!
文庫版になる前の原本は、2014年に初版が発行されています。
著者の森岡毅さんは、長年P&Gで第一線のマーケターとして活躍され、
日本ヴィダルサスーン、北米パンテーンのブランドマネージャーなどを経て、
2010年に株式会社ユー・エス・ジェイに入社。
2009年まで業績が低迷していたUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)は、
森岡さんが入社された2010年から、恐ろしいまでの勢いでV字回復を遂げたことで有名です。
奇跡のV字回復を遂げたUSJの物語
この本には、ユニバーサルスタジオジャパンをどのようにしてV字回復させたのかというストーリーが詳細に描かれています。
2001年の開園当初、
年間1100万人の入園者数を記録したユニバーサルスタジオジャパンの入園者数は年々低迷し、
森岡さんが着任する前年(2009年)には、年間700万人台前半まで落ち込みました。
それが、この本が発刊された更にあと、
2016年には年間入園者数が1460万人にまで達しているのです(3年連続過去最高人数を更新)。
実に、倍近い入園者数の伸び。
テーマパーク事業の入園者数は、勿論売上にも直結します。
このような類まれなるV字回復の立役者が、著者の森岡毅さんです。
森岡さんが入社してから、具体的に売った施策(アイデア)の数々が、
どのように生まれたのか、どのような施策を実施してきたのかが、
2010年〜2014年の時系列で描かれているのです。
ちなみに、2014年といえば、ユニバーサルスタジオジャパンに「ハリーポッター」のエリアがオープンした年。
本の発行時にはまだエリアはオープンしていませんが、
2010年にハリーポッターエリアの構想が生まれ、
そのオープンまでの4年間の軌跡の物語でもあります。
マーケティングの基礎の基礎を、事例を通じて学べる
この本がヒットした要因は、
ずば抜けたアイデアを生み出すためのノウハウ本でもあるからです。
そして、そのずば抜けたアイデアを生み出すための基礎体力となるのが「マーケティング力」。
マーケティングとは、真の顧客視点でビジネスを考えることといえます。
誰しもに「アイデアの神様」が微笑んでくれるよう、普遍的なテクニックを書いています。
マーケターに限らず、全てのビジネスマンが勉強するべき視点です。
テーマパークビジネスの裏側を知る楽しさ
事例豊富なテーマパークビジネスの裏側のストーリーを読むことはとても面白かったです。
USJには数年に一度しか行っていませんが、
この本を読んで無性にUSJに行きたくなりました(笑)。
なお、森岡毅さんの著書で、この続編的な本「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方」もあります。
今ちょうどこちらを読んでいる最中です。よりマーケティングの勉強をしたい人向けかな。
そして更に発展的な本で、「確率志向の戦略論」という、
前の2冊とは装丁も分厚さも違う専門書のような本も。
最近アフィリエイトに活かすべく、しっかりマーケティングの勉強がしたくて、こちらも既に購入しているので、これから読み進めたいと思います〜!