「嫌われる勇気」の本当の意味、知ってますか?
はじめに
「嫌われる勇気」で学ぶアドラー心理学
私がとても大切にしている「アドラー心理学」の考え方を紹介します。
世の中ほとんど全部の
ビジネス書や自己啓発書に書いてあることって、
世界的ベストセラーの
「7つの習慣(スティーブン・R・コヴィー)」
という本の内容に集約される
んですけど、
その7つの習慣の源泉ともなっているのがアドラー心理学の考え方です。
2017年にはドラマ化もされた、
岸見一郎さんの「嫌われる勇気」という本をご存知でしょうか。
この本に出会って何年も経ちましたが、読み返す度に新しい発見や学びがあります。
ドラマは毎週木曜日の夜10時、フジテレビ系列で放送されていました。
私、この「嫌われる勇気」の原作本の考え方を、普段からとても大切にしています。
この本は深掘ると難解な
「アドラー心理学」
の世界を、ストーリー形式で、
現代社会に生きる私たちにわかり易く教えてくれる一冊です。
そう、全編対話形式で非常に分かりやすい・・・のですが。
この本の内容を真に理解すること、
そしてそれを実践することはとても難しい・・・!
実践できるようになれば、
ビジネスでも恋愛でも友人関係でも、
様々な場面で生きやすくなること間違いなしです。
「嫌われる勇気」=「自由に生きるには嫌われても仕方ない」ではない!
ドラマ化された「嫌われる勇気」ですが、
ドラマを観たときの感想としては、
という、正直ズコーな感じでした(ごめんなさい)。
というのも、
ヒロインの香里奈さん演じる刑事、庵堂蘭子の立ち居振る舞いが、
第一話時点では「ただ横柄な人」に見えてしまうところがあって・・・。
最終話に近づくに連れて、その誤解も解けていくのですが、
「嫌われる勇気」の本質を理解したい人は、
原作とストーリーは全く異なるので、できれば本を読んでほしいです。
ドラマは刑事ドラマですが、原作は全く刑事とか関係なく、
先生と生徒(青年)の対話です。
ドラマだけ齧ると
タイトルから受け取る印象そのままに
「自身の好きなことを選び取るには
他人に嫌われても仕方ない、勇気を持って自由に生きよう」
といった短絡的な結論
に取れかねないと思いました。
この本が伝えていることは、決してそのような内容ではありません。
「嫌われる勇気」の本当の意味
私が本から読み取ったタイトルの意味を要約するならば、
他人に好かれることも嫌われることも、
他人が決めることであり
自身でコントロールできることではない(課題の分離)。
幸せになるための
「新しいライフスタイル」を選ぶ勇気を持とう。
人は「わたしは共同体にとって有益なのだ」と思えたときにこそ、
自らの価値を実感できる。
他者からの承認は必要ない。
つまり幸せとは、
他者貢献をなし共同体にコミットし
「わたしは誰かの役に立っている」という「貢献感」を持ち、
自らの存在価値を受け入れること。
人生最大の嘘は、過去や未来ばかり見て
『いま、ここ』を毎日真剣に生きないこと。
といったところでしょうか・・・。
まずライフスタイルとは、
性格や気質、思考や行動の傾向のこと。
その人が「世界」をどう見ているか、「自分」のことをどう見ているか、
これらの意味付けのあり方を集約させた概念を
「ライフスタイル」と呼びます。
狭義には「性格」ともいえますが、その人の世界観や人生観まで含んだ考え方で、
「人生のあり方」とも言えます。
これは私の肩書きである「ワールドデザイナー」にこめた
「ワールド」=「自分が見る世界、生きる世界」
という考え方に近いです。
およそ10歳前後で後天的に選んだとされる「ライフスタイル」を
自分の意志で新しく選びかえる、書き換えることで
はじめて人は変わることができます。
人生を大きく変えたければ、
付け焼き刃のノウハウやスキルアップでは意味がなく、
「人生のあり方」であるライフスタイルを刷新しなければいけないのです。
他にも「原因論」と「目的論」の違いや
自己肯定と自己受容の違い、
「勇気づけ」など、
重要な言葉が多々あります。
嫌われる勇気の大切さを身を持って知った過去
課題の分離が出来ていないと、人間関係が壊れる
2つほどエピソードを例として挙げます。
まず何年も前の話ですが、
私は親しい友人との間で、トラブルを経験したことがあります。
当時の私は「嫌われる勇気」で頻出のワード、
「課題の分離」
がまるで出来ていませんでした。
ドラマでも蘭子が、加藤シゲアキさん演じる青山年雄に
「それはあなたの課題です」
とよく言っていました。
この本を読んでから、
ポイント
あらゆる対人関係のトラブルは、他者の課題に土足で踏み込むこと、あるいはその逆
という事実を知った瞬間、
当時の私が、
友人の課題に、まさに土足で踏み込んでしまっていたことを自覚しました。
良かれと思って振りかざした「自分の正義」は、
友人にとっては全く正義ではなかったのです。
あの日以来、反省し、
大切な友人や家族に対して同じような過ちを起こさないよう、
この本は人生の指針の一つになっています。
承認欲求は他者への嫉妬を産む
別の例も1つ。
私もかつて承認欲求の塊みたいな状態だったことがあります。
尊敬する先生に認めてもらいたくて、
一生懸命アピールし、先生にも褒めてもらうものの、
他の生徒が褒められている姿を見て
○○ちゃんはあんなに先生に褒められていいな
と嫉妬していました。
これ、小学生のときの話ではなくて、バリバリ大人になったあとの話です。
この状態を脱するには、
「自己受容」する必要がありました。
私は長女気質なのか、自分に厳しいタイプで、
自分を認めることが足りていなかったんですね。
自覚なかったんですけど。
ポイント
承認欲求を捨て、自己完結でどんな自分も認められるようになる
このあたりは、メンターに徹底してついてもらい、
セルフコーチングを鍛えることで、だんだんと改善されていきました。
すべての悩みは人間関係の悩みである
アドラー心理学では
「すべての悩みは対人関係の悩みである」
といっています。
初めは例外を考えがちですが、
本を読めば、きっとこの言葉の意味がしっくりくると思います。
会社関係、その他仕事関係、家族関係、恋人関係・・・。
あらゆる対人関係に活きるアドラー心理学の考え方。
特にビジネスで成功したいという人には必須のマインドです。
このマインドなくして大きな成功を得られることはありません。
課題の分離や自己受容が上手くいっていないと、
他人の目を気にし、他者評価を軸に仕事をすることになるからです。
アドラー心理学を活かして自分を変えるには、他者の力を借りよう
ライフスタイルを変え、自分を変えることで、
人間関係も改善されていきます。
ただ、私の場合、
本を読んだだけで変わることはできませんでした。
なぜなら、「ライフスタイル」は究極に主観的なものであり、
1人で客観視することが不可能だからです。
大人になってからライフスタイル、マインドを刷新するには、
尊敬できるマインド面でのメンターを見つけ、
客観視してもらいながらセルフコーチングを学び、
自己対話を重ねることをオススメします。